20冊目「小説 君の名は。(新海誠)」

東京は読書が進む。なぜなら移動が来るまではなく電車だから。必ず確保できる時間があるってのはいい環境だよね。

 

小説 君の名は。 新海誠

 

さて今回はあの大ヒットした映画「君の名は。」の小説。あとがき見てて知ったんだけど、これは原作っていう原作じゃないとのこと。先に公開されたのは映画で、小説は並行して書かれたんだって。

 

 

映画を見た後だからこそ蘇る情景もあって、もちろん声優の演技も再生されちゃう。
小説だからなのか、あるいは映画を見た後だからなのかはわからないけれど、ゾゾゾってくる焦りや恐怖は小説のほうが強かった。

 

君の名は。の劇場版は来月末にBlu-rayとDVDが発売予定。これは手元に小説とセットで手元に置いておきたいなぁ。

 

実は旅に出る時に宮水神社のご神体のある山に行きたいなと思って聖地はどこなんだろうと探したんです。しかし現実には存在しなかったという・・・。残念。

以下きょんぴ的抜粋。好きなところ。

もんでおくか。
俺はすとんとそう思う。りんごが地上に落ちるみたいにほとんど普遍的に自動的に、そう思う。
瀧のあのシーンです。この表現w わかるけどね。男はみんなおっぱい好きです。あったら揉みます。

 

そろりそろりと、私はその部分に手を伸ばしてみる。全身の皮膚と血液が、その一点にぎゅーっとひっぱられている。
三葉が滝に入れ替わってるときのシーン。ひっぱられている。ひっぱられている・・・。そういう表現なのか。うーむ。

 

おしっこをしようとすればするほど、なんとか指で方向を定めようとすればするほど、排尿困難な形状になっていくってのはどういうコトなんよ!? アホなの、バカなの!? それともこの男がヘンなの!?
排尿は男の一つの熟練スキルだったらしい。初心者には難しいのだろうか。

 

今になって、東京は様々な匂いに満ちていることに私は気づく。コンビニ、ファミレス、すれ違う人、公園脇、工事現場、夜の駅、電車の中、ほとんど十歩ごとに匂いが変わった。人間っていう生き物は集まるとこんなに濃い匂いを出すんだと、私は今まで知らなかった。
上京したのはもう10年前だからあの頃の感覚はもう覚えてないけど、年末に東京から函館に移動してからしばらくは匂いがとても退屈だった。地方は人がいないからその匂いごとのエリアが広大。がっつり移動しないと匂いが変わらない。あと車社会だとあまり他人が近くにいることがないから新しい匂いを嗅ぐこともなく。田舎の匂いもいいものだしそれが心地よくもあるけれど、ちょっと寂しい感覚もあったのでし
た。

 

俺は夢の中でこの女と──
私は夢の中であの男の子と──
入れ替わってる!?
きたぞきたぞ。ここからはじまるぞ感。この小説はたまにテキストの列が変則的になるときがあって、あまり見ない表記なのでそれも面白い。気になる人は実物を見るべし。

 

「三葉、三葉……。三葉、みつは、みつは。名前はみつは!」
半月に彼女の名を、俺は叫んでいる。
「君の名前は……!」
ふいに、言おうとした言葉の輪郭が、ぼやける。
大切にしていた名前が失われていくくだりが読んでいて辛い。怖いし悲しい。テキストなのにこんなにもザワザワさせられるのかと。この小説で一番記憶に残るのはここ。

 

あとすこしだけでいい。もうすこしだけでいい。
RADWIMPSの「なんでもないや」の歌詞に近い言葉。あとがきにも書いてあったけど、劇場版も小説版も曲の影響? 役割が大きいみたい。劇場版を見た時は曲はほとんど知らない状態だったから気にしなかったけど、今回歌詞を知った(というか、kyompiさんは趣味の一つがカラオケなので歌詞見まくり。)上で小説を読んだら「あ、ここはあの曲の」と気づく部分も。もう一度劇場版を見たら別な見方も出来そうで楽しみ。早くディスク発売しないかなー!

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